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投稿記事
天井や壁に用いた曲線形、あえて上部をつなげた間仕切り壁、壁から天井まで一体となった厚みのある左官のテクスチャー、これらのエレメントが組み合わさり、障子窓からのやわらかい光が、はっとするような陰翳のグラデーションを生み出す空間になりました。
53㎡というコンパクトな面積ながら、曲線によってシームレスで繋がる壁と天井に、間仕切壁の上部から回り込む光が、空間に奥行きをあたえています。
一面バルコニーの住戸のため一方向のみからの採光ですが、室内に充ちる光の表情はとても豊かで、意図しなかったたくさんの景色や発見があり、見ていて飽きません。
マンション共用部となる窓には手を加えられず既存のままですが、開口を設計できる新築案件以上に光や風景がデザインされるという逆説的な結果は、今後にインスピレーションを与えるような新たな発見でもありました。
株式会社アオイデザイン aoydesign 神奈川県 建築家
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陰翳ある和モダンな住まい
都内の住宅地、約30坪の敷地に建つ家。 幼い頃伝統的な日本の建築様式の家で育ってきた建て主は、陰影のある落ち着いた住まいを希望。 限られた敷地面積の中にも光のグラデーションを楽しめるよう、リビングと階段スペースにスリット状のトップライトを、玄関にもスリット状の開口を設けた。 縦方向にできた光の陰影は空間に奥行を生み、しっとりとした和を感じさせる。 1階西側にあるダイニングは大開口で中庭と繋がり、外の自然との一体感を味わうことができる。 縁側や庇によって内外が緩やかに繋がり、ほの暗い室内と明るい庭とのコントラストを感じる。 時間や季節の移り変わりとともに差し込む光が変化する、表情豊かな空間となった。 光を効果的に取り込んだ和モダンな住まいには、建て主が選んだ北欧家具も自然に馴染む。 住宅地の中にありながら、ニュアンスある表情豊かな住まいが完成した。
有限会社ラブアーキテクチャー一級建築士事務所 東京都 建築家
ヴィンテージ家具が彩る吹き抜けのオープンな家
線路沿いの住宅街に建つ家。 壁柱と窓ガラスが交互に配置された外観が目を惹く。 建て主の希望は「家族の気配を感じるオープンな家」。 線路沿いで、外に対して開くのは難しい立地のため、吹き抜けによって外にいるかのよう開放感ある空間をつくった。 南北に細長い敷地の1階部分には、LDKと和室を配した。 南側には天井高約6.7mの開放的な吹き抜けのリビングを配置。 抜けのあるダイナミックなリビングに対し、キッチンや北側の和室は天井高を約2.5mに抑え、落ち着いた印象に。 2階の寝室やワークペースは、吹き抜けによって1階と緩やかに繋がっており、どこにいても互いの気配を感じることができる。 杉の木の壁柱に墨入モルタルの床、素材の力強さを感じる空間に調和するのは、建て主が長い年月をかけて集めてきたという北欧ヴィンテージ家具。 ハンス・J・ウェグナーやボーエ・モーエンセンの名作家具が素材感ある空間にマッチし、さらに味わいを深める。 北欧家具も家も、共に時を重ねてその魅力を増す、経年変化を楽しむ住まいが完成した。
プライム建築都市研究所 東京都 建築家
洋書から飛び出したような、フレンチシックな家
フレンチアンティークな雰囲気の、気品溢れる家。 グレイや黒などを基調とし、甘さを抑えたシックな雰囲気に。 ブルーグレイの壁やホワイトで何重にもペイントしたパインの床など、上品な色使いが随所に効いた、大人の空間が広がる。 キッチンとダイニングの間にしつらえた、黒のアイアンで縁取ったガラスの仕切りなど、洋書のエッセンスを取り入れながら、フレンチな世界観を表現した。 以前雑貨屋さんでお仕事をされていた建て主が選び抜いたアンティーク雑貨は、フレンチな家との相性抜群。 住まいの魅力をさらに深みのあるものにしている。 「掃除でさえも、愛おしい作業」と話すほど、この家に愛着を持っている建て主。 洗練された大人の空間で、お気に入りの雑貨に囲まれながら幸せな時間を過ごしている。
パパママハウス株式会社 愛知県 工務店
丘がつなぐリビングと縁側
小田原の郊外、平坦な街並みが続く敷地に建つ住宅です。立体的な段差のある住宅を希望するクライアントのために、基礎工事で発生する残土を利用して丘をつくり、丘に面した縁側とリビング、そして丘に沿って緩やかな段差のある室内をつくりました。 商品化された敷地のほとんどは整形で平坦地です。それは量産住宅が建つための条件でしょうが、本来自然環境がもっていた立体的な風景や、そこから得られる様々な生活の楽しさは失われてしまいました。
映画やビリヤードを楽しむ、ホールのような家
若いご夫婦のための住まい。 建て主の希望は、帰宅後や休日に食事や趣味を楽しむための家。 「個室や窓はいらない」という建て主が代わりに望んだのは、本格的なビリヤード台を置くためのスぺ―スやホームシアターだった。 ビリヤード台は1.7×3m。 その周りにキューを引くための余白をとらねばならず、広いスペースが必要となる。 そこで、屋根を折り曲げることで強度を高め、柱の無い大空間を実現。 60㎡の無柱空間は敷地の傾斜に沿ってスキップフロアにした。 玄関からフラットに続く土間をビリヤードスペースに、階段の上をダイニングキッチンとした。 ダイニングへ上がる階段の一部にはソファを埋め込み、ソファに座ると正面の壁に映る映像を鑑賞することができる。 ダイニング上部の吹き抜けはロフトのような2階に続く。 2階もまた柱のないワンルームで、そこに寝室とバスルームを配置。 寝室とバスルームの間はガラスで間仕切り、床のレベル差で緩やかに空間が分かれている。 閉じた空間の中で遊びを存分に楽しむ、都会的な、新しい形の住まいが完成した。
株式会社 アルファヴィル一級建築士事務所 京都府 建築家
豊かな自然を味わう悠々たる家
長年東京で仕事をしてきた建主ご夫婦が、退職後は自然に囲まれて暮したいと伊豆半島に住むことに。 周辺一帯が国立公園に指定されている自然豊かな場所に、約260坪と広々とした土地を得た。 建主が希望したのは、豊かな自然を受け止める大きな屋根と大きなリビング。 ダイナミックな大屋根は片流れにし、内部には外の自然とつながる大らかな空間をつくった。 1階LDKは、デッキテラスを介して芝生の庭とひと続きに。 大開口で内と外とが一体化し、自然を肌で感じることができる。 室内は木や和紙、畳といった和のしっとりとした質感を生かした、シックでモダンな空間。 大開口で外とつながり大きな吹き抜けのある、開けたリビングだが、リビング西側は天井が低くなり落ち着いた印象になる。 ただ開放的なだけではなく、ニュアンスのある表情豊かな空間となった。 細部にまでこだわりを実現したことで、周囲に広がる自然を存分に味わう洗練された空間が完成。 東京では味わえない、この土地ならではの空気を感じながら、穏やかな時間を過ごすことだろう。
石井秀樹建築設計事務所 東京都 建築家
森の景色を多彩に捉えたドラマティックな家
木々生い茂る雑木林を背に建つ家。 敷地の南側には普通の住宅地、北側には雑木林が広がる。 森林の景色を取り込んだ、表情豊かな住まいを目指した。 敷地は約60坪とゆとりがあるため、建物は平屋にした。 敷地の南側には寝室や子供室といった個室を集約した棟を建て、道路からの目隠しに。 雑木林に面する北側には3つの箱を設け、それぞれの箱をリビング、ダイニングキッチン、浴室として割り当てた。 雑木林の景色は、木々が近くに見えるところ、視界が開けているところと、場所によって変化がある。 そこで、大きな窓によってひとつの景色を切り取るのではなく、切り取りたい景色を選んで住まいに取り込んだ。 箱によって方向や天井の高さを変え、窓の位置にも変化をつけた。 天井高のある浴室の背の高い窓が見せるのは1本の山桜。 ダイニングキッチンの南側は中庭に大きく開き、北側に配した正方形の窓が木々の枝葉を切り取る。 ダイニングから一段高いリビングの窓から望む森の景色は壮大で、まるで絵画のよう。 家の中を人が移動するにつれて、景色も光も空気感も変化する。 変化に富んだ森林の景色を余すことなく捉えた、ドラマティックな住まいが完成した。
石井秀樹建築設計事務所 東京都 建築家
家族を繋げるDJブースがある家
コンクリート打ちっぱなしのハードな印象の家。 玄関を入ってすぐに現れるのは、なんとDJブース。 ターンテーブルが載ったカウンターの背にはたくさんのレコードが収納された棚が。 頭上にはミラーボールが光り、さながらクラブのよう。 もともとはご主人の趣味だったというDJだが、今では奥様やお子様もレコードを回すようになり、DJが家族のコミュニケーションツールのひとつとなっているそう。 そこで、DJブースを1階LDKとひと続きにし、生活空間の一部に組み込んだ。 玄関先にブースを設けたのは、ミラーボールの光が上下に広がる吹き抜けをつくることができたから。 ミラーボールに照らされるDJブースは非日常空間だが、同時に家族を繋ぐ団らんの場所でもある。 DJブースとキッチンに挟まれたリビングダイニングは、お子様の遊び場にもなっている中庭と繋がっており、1階のどこに居ても家族の様子が分かる。 家族みんなで時間を共有できる、憩いの住まいが完成した。
芝生の庭を囲む、光に満ちたコートハウス
約100坪という広々とした敷地に建つ、シンプルモダンな家。 ご夫婦揃って幼い頃から広い芝生の庭がある家で暮らしてきたという建て主は、新居にも日当たりの良い広々とした庭を求めた。 敷地は角地にあるL字型の変形土地。 隣家によって南側の大半が日陰になってしまうため、いかに光を取り込み、ご夫婦の希望である明るい中庭を実現するかが課題となった。 そこで、中庭に盛り土をして、地盤面から1.3mほど地面を持ち上げることに。 そうすることで中庭には陰が落ちることなく、光で満たされた空間になった。 住まいは‟P字型”の配置となっており、北側には玄関、予備室、LDKを、LDKの南に続く中庭をぐるりと囲むように水回り、寝室、フリースペースとなる個室を配した。 LDKとひと続きの中庭を地盤よりも高くかさ上げしているため、LDKから見ればほかの居室は半地下のように見える。 中庭のほかにも玄関の正面とバスルームに面したふたつの坪庭を配し、家のどこにいても外とのつながりを感じられる開放的な住まいとなった。 休日には友人たちを招いてデッキで食事をしたりお酒を飲んだり、芝生の感触を楽しむように寝そべったりして庭のある暮らし楽しむ。 光と緑、青空を感じる、心地良いコートハウスが完成した。
石井秀樹建築設計事務所 東京都 建築家
緑の庭で人との繋がりを感じる賃貸併用住宅
経営する賃貸アパートの1階に、オーナーとして住んでいた建て主。 築40年を超えて建物が老朽化したのを機に、建て替えることとなった。 建て主ご夫婦が望んだのは、庭を眺めながら暮すこと。 そこで以前はコンクリ―トの駐車場だった部分に土を入れ、雑木林をつくった。 2階の貸部屋は2戸に減らし、緑豊かな庭とアプローチは入居者と共有する。 オーナーである建て主ご夫婦の1階の居住空間は、シンプルでオープンな空間。 東西に奥行のある建物の東側には銅版画家であるご主人のアトリエを、西側には寝室を、その真ん中にはダイニングを配置。 それぞれのスペースは間仕切りで半分仕切られているが、庭に面する南側部分は東から西までひと続きになったオープンな空間。 大らかに外とつながり、広がりを感じられる。 緑に包まれた林のような庭は、ご夫婦だけではなく来客や入居者、また入居者の友人など様々な人が集い行き交う場所。 庭を介して人と繋がる賃貸併用住宅で、緑を眺めながら心穏やかな時間を送っている。