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投稿記事
天井や壁に用いた曲線形、あえて上部をつなげた間仕切り壁、壁から天井まで一体となった厚みのある左官のテクスチャー、これらのエレメントが組み合わさり、障子窓からのやわらかい光が、はっとするような陰翳のグラデーションを生み出す空間になりました。
53㎡というコンパクトな面積ながら、曲線によってシームレスで繋がる壁と天井に、間仕切壁の上部から回り込む光が、空間に奥行きをあたえています。
一面バルコニーの住戸のため一方向のみからの採光ですが、室内に充ちる光の表情はとても豊かで、意図しなかったたくさんの景色や発見があり、見ていて飽きません。
マンション共用部となる窓には手を加えられず既存のままですが、開口を設計できる新築案件以上に光や風景がデザインされるという逆説的な結果は、今後にインスピレーションを与えるような新たな発見でもありました。
株式会社アオイデザイン aoydesign 神奈川県 建築家
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手作り家具と薪ストーブの暖かい民家
建て替え時期の住宅が続く住宅街の一角に、黒いガルバニウム鋼板の外壁とブラウンの木製建具がなじみ、モダンすぎずに周囲と馴染む。 ものづくりが趣味でもあり、家づくりの過程を楽しみたい建主の要望どおりの家が出来上がった。 1階には個室と浴室を配置し、2階はゆったりとしたリビングをプランニングする。 内部壁はすべてワラスサ入り漆喰仕上げ、床はカラマツ材フローリングにオモスカラーで仕上げた。 以前はここには、暗くて寒さ厳しい家があり、希望通りの、どこか施主の手の跡の感じられる暖かい明るい家となった。 家具職人の次男さんとキッチンをはじめ、テーブル・テレビラックなど次々製作する。 リビングには施主の趣味であるオーディオづくりを生かし、リビングに合わせてつくったオーディオからの音楽を聴く楽しみ。 薪ストーブを中心に暖かい贅沢なひととき。 モダンなイメージの中にも、手作り家具の木の温もりが、古民家を思わせる。